動画はどうやって作られる?動画制作の流れを紹介
認知の拡大や購入促進など様々なメリットがある動画。
広告や説明動画に使用するため、多くの会社で使用されています。
しかし、 動画を制作するにはそれなりの時間や手間を要し、制作会社に依頼する一般的なパターンであっても、適切な手順を知っておくことが大切です。
手順を理解した上で、しっかりと準備をしておかないと、納得のいく動画が制作できず、お金を無駄に使うことになってしまいます。
そこでこの記事では、制作会社に依頼した場合の動画制作の主な流れについてご紹介します。
動画制作を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.動画制作の主な流れ
動画制作の主な流れは以下のようになっています。
お問い合わせ
↓
訪問/ヒアリング
↓
企画の提案
↓
見積もり
↓
発注
↓
事前の打ち合わせ
↓
撮影準備および撮影
↓
編集
↓
納品
それぞれの工程で、イメージに合った動画にするためのポイントがあります。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
1-1.お問い合わせ
まずは、制作会社に動画制作の依頼をします。
この時点で動画制作がスタートしたことになり、制作会社は依頼主から必要な情報を確認します。
問い合わせに必要なのは、主に以下の3点です。
・動画の利用用途
・希望の納期や予算
詳細については次の見出しで紹介します。
1-2.訪問/ヒアリング
制作会社への訪問およびヒアリングで、問い合わせ時よりもさらに詳しい情報確認が行われます。
ヒアリングで明確にするのは、主に以下の6点です。
➁動画のコンセプト
➂動画のターゲット
➃動画制作で重視するポイント
➄具体的な納期(再度)
➅具体的な予算(再度)
1-2-1.動画を制作する目的/利用用途
動画制作の目的によって内容は大きく変わります。
目的の一例と、それに合わせて採用されることの多い手法や注目ポイントも紹介します。
・商品PRや集客
商品やサービスの購入促進や店舗への集客は、動画制作の目的の代表格です。 動画を観た人限定で料金をサービスするなど、特別感のある動画にする ことで、長い動画であっても最後まで観てもらうことができます。
・企業紹介
採用や他社との契約をはじめとした、企業を紹介する目的でも動画が使用されることは多くあります。 企業によっては一般の人々には馴染みのないものを扱っていますが、動画内で実際の業務の様子を見せることで、企業のイメージが湧きやすくなります。
・認知の拡大
現代人が多く目にする動画を使用することで、今まで企業の存在やサービスについて知らなかった、もしくは興味がなかった人に知ってもらうというような、認知の拡大も制作目的の一つとしてよく挙げられます。さらに興味を湧かせることができれば、動画を観ていない人々に対しても認知してもらえる可能性も。より多数の人に観てもらうために、 ターゲット層の人々が多く観る媒体を選ぶことが重要視されています。
・ブランディング
競合との違いや、自社ならではの特徴をアピールすることで、ブランディング効果を得たいと考えて、動画を制作することも多くなっています。
ブランディングのためには、ありきたりではなく、 視聴者の印象に残るような内容 にする必要があるでしょう。
1-2-2.動画のコンセプト
コンセプトとは抽象的な概念のことで、企業理念・今後のビジョン・商品やサービスに込められた想いなどを指します。
動画を観た人に何を伝えたいのかを明確にする ことで、目的に合った内容の動画が制作できるでしょう。
1-2-3.動画のターゲット
制作した動画を誰に観てもらいたいか、ターゲットを明確にすることも大切です。
不特定多数に観てもらいたいという場合もありますが、 ターゲットを絞らないと結局誰にも届かないということになりかねません。
ターゲットの性別や年齢によって、使用率の高い媒体を選ぶなど、動画の内容が大きく異なります。
1-2-4.動画制作で重視するポイント
動画を制作する上で、重視するポイント、 優先する部分を決めておきましょう。
例えば、クオリティを重視するなら費用や時間がかかります。
反対にクオリティを下げれば、費用や時間を削減することも可能。
目的に合った動画を制作するためには、どの部分を重視するのかも考えておく のがベストです。
1-2-5.具体的な納期
いつまでに動画が必要なのか、具体的な納期を決めておきましょう。
動画の制作が希望していた期日までに終わったとしても、修正が入ればその分だけ完成までの時間がかかります。
納期は修正のことも考えて、余裕を持って設定するのがオススメ。
イベント開催や商品の発売日に間に合わせたい場合は、その旨を制作会社に伝えておくといいでしょう。
1-2-6.具体的な予算
予算も具体的に決めておきましょう。
動画制作の予算を決めている方は多いと思いますが、 忘れがちなのが追加料金の存在 です。
修正をする際に、規模によっては追加料金が発生する場合があります。
「追加の支払は~円まで可能」というように、上限を決めておかないと、思いのほか制作費がかかってしまうことがあるので、注意しましょう。
このように、ヒアリングで依頼主のイメージや要望を聞いて、依頼主と制作会社の完成イメージを近づけ、しっかりとイメージを近づけることで、 制作後の修正を減らします。
依頼主によってはイメージがぼんやりとしか湧いていないこともありますが、制作会社の担当者が動画イメージの具体化を手伝ってくれるので心配いりません。
1-3.企画の提案
ヒアリングが済んだら、制作会社が動画の制作全体の企画を提案します。
ここでは、動画そのものの構成や流れに加えて、撮影や編集のスケジュール予定なども伝えられます。
依頼主は相違がないかチェックするとともに、疑問点がある場合はしっかりと質問しましょう。
動画の内容や規模をもとに企画提案書が作成されます。
1-4.見積もり
動画制作にかかる費用、つまり見積りは以下の3点に分かれます。
➁撮影技術費 撮影するスタッフや出演キャストの人件費、スタジオやロケ地の使用料、カメラや照明など撮影などの機材費
➂編集技術費 撮影した動画の編集や収録に必要な費用、BGM・ナレーションの制作費
制作費用の合計の相場は、動画の種類や長さにもよって異なり「10万円~300万円」と幅広くなっています。
以下で動画の種類ごとの相場もご紹介します。
1-4-1.会社案内の動画や採用向けの動画の相場
会社を紹介する動画の相場は「50万円~120万円」です。
会社紹介の場合、動画を観る人たちはある程度の興味を示しているので、30秒~3分程度の少し長めの尺が想定されます。
1-4-2.SNSなどで流れる商品CM・拡散向け動画の相場
SNSで流れるような短いCM動画の相場は「20万円~50万円」です。
長すぎると、観ている人のストレスになりやすいため、15秒~30秒程度の短い時間で拡散力のあるものを制作する必要があります。
1-4-3.展示会向け動画の相場
商品の展示会などで流す動画の相場は「30万円~100万円」です。
多くの企業が集まる場所では、他の企業の動画に埋もれず、多くのお客さんの目に留まらなければなりません。
30秒~程度の短い時間で、 商品やサービスの良さをアピールするためには、アニメーションで気を引くなど、工夫を凝らす必要があります。
1-5.発注
制作会社の提案を受けて、企画書や見積りを確認後、正式に発注を行います。
発注前に以下の3点を確認しましょう。
どの部分にどれだけ費用がかかるのか、抜けている部分はないかをチェックしてください。
➁権利の帰属先
制作する動画自体の利用範囲に加えて、BGMや出演キャストなど使用素材の権利についてもチェックしておきましょう。
➂情報漏洩対策
新商品やサービスについて紹介する動画の場合、公開日よりも先に情報が漏れてしまうことを防ぐ必要があります。
制作会社とは、機密保持に関する誓約・取り決めをしておくのがベストです。
1-6.事前の打ち合わせ
依頼主と、制作会社のプランナーやディレクターが、動画内容からスケジュールまで動画制作全体の打ち合わせを行います。
1-7.撮影準備および撮影
打ち合わせを終えたら動画制作に入ります。
まずは撮影からですが、動画の内容によってはCGやアニメーションの制作も同時に進行。
以下が撮影の流れです。
1-7-1.ロケハンとスタジオの確保
動画の撮影を担当するスタッフや、撮影場所を確保します。
撮影場所は動画内容によって、屋外のロケ地やスタジオなどを借りて、撮影の許可や機材の調達も行います。
1-7-2.キャスティング
動画に出演するモデルやタレントの選定です。制作会社に委任するパターンもあれば、依頼主の意向を聞いた上で選定するパターンもあります。場合によってはオーディションを行うこともあるでしょう。
1-7-3.撮影
ロケ地の確保やキャスティングの準備ができたら、制作会社が撮影を行います。依頼主は撮影に立ち会い、問題がないか様子を確認するのが一般的です。
1-8.編集
撮影した動画を、使用目的に合わせて編集します。
以下が編集の流れです。
1-8-1.映像の編集
まずは、必要な内容やカットが含まれているかを確認する仮編集(オフライン編集)で、大まかなカット割などを行います。
その後、企画書に沿って写真・イラスト・アニメーション・CGを加える、高度な編集を行うことで、動画の形式を整えます。
動画制作において編集は重要なポイントで、 求めている効果を引き出せるかどうかは編集の仕方次第。
その分、時間や費用を要しますが、動画制作する上で力を入れたいポイントです。
1-8-2.初校の提出
動画が制作できたら、制作会社が依頼主に初校提出します。
依頼主は動画を見て、追加する部分や企画との相違がないかをチェックします。
問題があった場合は、制作会社に修正依頼をしましょう。
ただし、 大規模な修正依頼は費用が上乗せされ、予算を超えてしまう可能性があります。
また、納期に影響が出てしまうこともあるので、注意してください。
1-8-3.MA(Multi Audio)
MAとは、編集を終えた後の映像にBGM・ナレーション・効果音などをミキシングしたり、ノイズなど不要な音も排除したりする動画制作の仕上げのこと。
「ポストプロダクション(ポスプロ)」や、アニメでは「ダビング」とも言われます。
MAの作業範囲は動画によって異なり、楽曲のレコーディングを行うこともあります。
以下がMAの主な内容です。
➀BGMの選定・挿入
動画のシーンに合わせて音楽を選定して、挿入します。
➁ノイズの除去
撮影場所によっては周囲の環境音や風の音が入ってしまったり、スタジオでも呼吸音やリップノイズが入ってしまったりすることがあります。
動画をクリアな状態で見るための大切な作業です。
➂音声の収録
音声の収録とはいわゆる「アフレコ(After Recording)」のことで、映像とは別にナレーションなどを収録します。
ナレーションを入れることで、動画の内容が分かりやすく、視聴者の興味を引きやすいものになるため、重要な作業の一つです。
また、撮影時のミスによって音声が入っていない場合なども、改めてアフレコを行うこともあります。
これらのMAの工程を経て動画が完成します。
1-9.納品
編集を終えて動画が完成したら、指定の方法で依頼主に納品します。
WEB用・販売用・配布用など、使用するメディアによって適した媒体は異なるため、依頼する場合はよく吟味しましょう。
代表的な媒体それぞれのメリットやデメリットを紹介するので、参考にしてください。
➀YouTube
YouTubeはアクティブユーザーの数が世界全体で月20億人、国内では6200万人と利用者数の多さが最大の特徴。
国を問わず、10代~40代を中心に幅広い世代が利用しています。
メリット: 動画視聴媒体としての知名度や浸透率も高いため、動画を観てもらいやすくなっています。 また動画を投稿する側としても、使い慣れていて楽に運用できるということもあります。
デメリット:動画のチャンネルや配信数の多さから、 自社の動画が埋もれてしまう可能性があります。 広告の場合は利用者の目に触れる機会は多いものの、スキップ可能にすれば飛ばされてしまったり、反対にスキップ不可にすれば視聴者から懸念されてしまったりと、悪い印象を持たれやすいでしょう。
➁Twitter
Twitterのアクティブユーザー数は世界で月3億8600万人、国内で4500万人です。10代~20代の若者を中心に幅広い世代が利用しています。
メリット: シェア機能(リツイート)があるため、多くの人にハマる動画を制作すれば、費用を抑えて拡散することが可能。 また、動画広告を制作した場合でも、利用者にとっては「必ず観なければならないものではない」ため、懸念されにくいでしょう。
デメリット:Twitterは動画を観なくても利用できるため、 しっかりと興味を引くような内容でなければ、動画を観てもらうことが難しくなっています。 また仕様により、長時間の動画はアップできません。
➂Instagram
Instagramのアクティブユーザー数は世界で月10億人、国内で3,300万人の、写真をメインとしたSNSです。
ユーザー層は若い女性が多く、トレンド品の情報収集として利用されやすくなっています。
メリット: 投稿からECサイトに誘導するなど、次のアクションに繋がりやすくなっています。 ハッシュタグ機能があるため、利用者の検索に引っかかる可能性も高いでしょう。動画制作になれていない個人でも、動画の加工がしやすいのもポイント。
デメリット: シェア機能がないため、拡散力は期待できません。 Twitterと同じように「いいね」することはできますが、後から確認する際にはTwitterよりも手順がいるため、そのまま忘れられてしまうということもあります。
➃TikTok
TikTokのアクティブユーザー数は世界で月5億人、国内では950万人の動画のSNSです。10~20代の若者を中心に利用しており、話題性もあります。
メリット:動画のみのコンテンツのため、 動画を観るまでのステップが少なく、より簡単に動画を観てもらえます。
デメリット:YouTubeと同様に動画の数が多いため、埋もれてしまう可能性が高くなっています。利用者にスキップせずに観てもらうためには、 インパクトのある楽しい動画にしなければなりません。
2.まとめ
この記事では動画制作の主な流れについてご紹介しました。
制作会社に依頼した場合でも、発注しただけで終わらないのが動画制作です。
依頼主も、動画がどのような工程で作られているのかを理解して、必要最低限の準備をしておきましょう。
特に 動画のイメージは出来る限り膨らませておくことで、その後の企画提案や見積りもスムーズに行えます。
ぜひ、この記事を参考に、動画制作の流れを把握した上で、制作会社とともに良い動画を作って下さい。
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